特別企画『江戸芸妓の着付け実演ワークショップと花見の宴』

 08, 2014 08:45
えぇ〜

『春展』が終わって次の日は『江戸芸妓の着付け実演ワークショップ』を開催しました。

これは僕が長年行っている「江戸芸妓の出の衣装の着付け」を
実際に生で見たいという生徒さんからのご要望にお答えするべく企画し、
向じま『千穂』さんのご協力のもと実現に至りました。

午前10時半時間厳守で生徒中心に16名の参加者の方々が集まり、
浅草駅から隅田川にかかる言問橋を渡って向島迄ぶらり道中〜

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言問橋から望むスカイツリーは絶景ですよ

さて、料亭に到着後はお茶で一息ついてもらってから
いよいよ着付けワークショップの始まりです。
(ここからは参加の皆さんが撮ってくれた画像も交えてご紹介〜
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この日モデル役を引き受けてくれたのは向島芸妓の『千晶』さん
お正月の拵えですので、あえて稲穂の簪等も挿していただきました。

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『千晶』さんの引き着は黒地に波と鶴、四季の花が描かれた正当派。
比翼も江戸芸妓らしく黒地に共の柄が染められています。

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ほぼ着物が着せ終わったところです
比翼が表地と同色なので見分けが付きづらいかもですが、
襟も比翼が付いているので二枚重ねの様に着せています。
さて、この比翼とは本来高貴な人の重ね着が変化して、
襟、袖口と袂の振り、腰から下の裾の見える部分だけに残ったもので、
関西では白地で、関東は色物を付ける事が多いのですが、
本来江戸の芸者の比翼は黒地と『千晶』さんから伺ったんで、
ヘェ〜っと帰宅後「何故目立たない黒色?」と、
色々探ってみたんですが、未だその真相は掴めず...
ただこれは僕の解釈ですが、別の色でいかにもニ枚着てますでなく、
同色で一見一枚と見せかけて実は二枚重ねなところが
まさに江戸っ子らしい粋な拘りじゃないのかと、
江戸っ子DNAをしっかり受け継いでるアタシは思ってみたり

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んで次の行程は一丈と呼ばれる赤いしごきを巻いてから帯を関東手で締めます。

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関東手で締めるとは着る人を軸に反時計回りに帯を巻いていく事を言い、
逆に時計回りなのは関西手と言います。京都の芸妓さん舞妓さんは関西手です。
この『関東手&関西手問題』には諸説有り、境界線はどこから?とか
京都の太秦で撮影した時代劇は江戸が舞台でも関西手に締めるとか、
宝塚歌劇団はすべて関西手だとか、歌舞伎は役者の好みで例外も有るとか、
イレギュラーが多過ぎて、もう言い出したらきりがないので、
ここは深く突っ込まずに、「江戸の芸妓は関東手」とだけ覚えて下さい

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前を交差する様に「ヤの字」に締め上がったら、
その形状から我々では「飛行機」とか「朝顔」とか呼んでいる
帯止め』を背中に差し込んで、そこに帯枕と一緒に帯山の部分を乗せる様にして、
江戸芸妓特有の『柳』という結び方に形作ります。

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柳の長さは手を下ろして指先とされていますが、まあ最終的には背丈等バランスで判断します。
そうそう、この黒の引き着に白地に黒の献上柄の帯を柳に結んだ姿を
テレビ舞台の時代劇等で目にしますが、実際の芸者衆ではアリエマセン
出の衣装には金糸銀糸の織り帯が決まりです。

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最後に手先を下から挟み込んで余分な皺等伸ばして整え仕上げます。

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帯揚げ(赤無地または赤の絞り)はしますが、帯締めはしません。
時折人形の着物作ってる人で、柳結びに帯締めしてるのとか見かけるんですが、
関西のお太鼓や重箱結びと混同しちゃってるんでしょうかねぇ〜

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普段のパパッと着せるのと違い一行程ごとに止めて説明したりでしたので
色々勝手が違いましたが、なんとか無事に完成〜
このあと千晶さんを取り囲んで撮影の嵐になったのは言う迄もありません

さーて、このあとは広間に移動して踊りのご披露とお食事です。
当初は録音テープでと思っていたんですが...
なんと地方(じかた)さんが入った生演奏!
その上『千穂』さんのご好意で半玉さんもサプライズ登場!

半玉とは、簡単に言えば京都の舞妓さんの様な存在で、
年数が経つと芸者さんになっていきます。
見た目であきらかに違う点は、着物の裾は引かず、
帯は『本千鳥』という結びです。
髪には季節の花簪を付けるのは舞妓さんと同じですが、
髪型は桃割れで地毛でなく鬘です。
また帯揚げや帯締め、髪飾り等も大体決まってはいますが
「絶対コレじゃなくては」と言う程でもありません。

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まずはお三味線の綾千代さんの唄にのせて『越後獅子』『さわぎ』のお囃子から本格的な宴が始まります。

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すももちゃんの太鼓と千晶さんの笛も加わって一気にお座敷の雰囲気が華やぎます。

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続いて千晶さんによる踊り『青海波』

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最後は半玉のすももさんが、お賑やかに『奴さん』を踊ってくれました。

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お待ちかねのお料理はお弁当仕立てで、先付から八寸、煮物、焼物、お造り等、
見た目にも美しく、女性中心とのこちらからの要望に会わせていただきながらも
大食いの僕がいただいても満足のボリュームでした!
そうそう、お造りの下には開店祝い時にいただいて感動したので
是非ともとリクエストした年輪大根も!

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デザートは桜のシャーベットと焙じ茶

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宴席にはお二人も加わって女子会トーク炸裂&我も我もと撮影大会

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宴たけなわでお開きとなり、お花見会場に移動となりましたが、
ここでも更なるサプライズでお二人も同行してくれることに!
芸者、半玉を引き連れてた一行の登場にその場に居合わせた花見客からは羨望のまなざしが
当然奇麗どころのお二人は取り囲まれてここでも撮影会

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花より団子の図

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ってことで、初めての試みでしたが無事に終了!
気になっていたお天気もなんとかギリギリ味方してくれて帰路につきました。

最後になりましたが、ご協力いただいた『千晶』さん『すもも』さん『綾千代』さん、
千穂』の女将さん始めスタッフの皆様には大変お世話になりました。
そしてご参加いただいた皆様本当にありがとうごいました。

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